地毛証明書で学校が嫌いになった話

 

地毛証明書の件、何やらニュースで話題になっているので便乗して一人語りしてみようと思う

 

私の髪の毛は昔から色素が薄くて、
小学生のころはハーフに間違われることもしばしば。
両親も兄も黒髪でなぜ私だけ色素が薄かったのかは謎。

大人になって大分落ち着いたと思うのだが、今でも美容室で地毛だというと驚かれるレベル。

小学生の時代は、いじめのようなことは幸いなかったが、
やっぱり髪の毛の色はコンプレックスだった。

中学校は小学校のメンバーがそのまま持ち上がるような田舎の学校だったので
内情を知っている先生方からは嫌な思いはしたことがなかったが、
地域の方からは不良なんじゃないか呼ばわりされたこともあった。

そんなこともありつつ高校へ進学
高校は地元でもそこそこ有名な進学校
校則は周りの学校に比べると相当ゆるい方だったと思う

そんな学校だったが、入学早々、生活指導の先生に目をつけられる。
地毛証明書のようなものはなかったと思うが(記憶が曖昧)、毎回生活指導の先生に捕まるのは嫌なので担任に地毛であることは小さい頃の写真を見せて訴えたような気がする。

それでも、何かあるたびに校内で生活指導の先生に呼び止められ、ひどい時は髪の毛をかき分けて髪の毛をチェックされるということもあった。

多感な時期の女子高校生
正直、相当私の自尊心は傷つけられた。
何も悪いことをしていないのに、びくびくしながら校内を歩かなければいけなかった。

今思えばそんなことを気にしていた自分がバカだとは思うが、髪の毛の色が他人と少し違うだけで学校という場で大人に疑いの目で見られる学生生活を想像してみてほしい。

私は教師が嫌いになったし、学校が楽しくなくなった。

そのせいだけではないが、自分の弱さもあって成績もガタ落ち。高校時代は本当にひどい成績だった(笑)
そんな些細な事を気にしていた自分に今でもとても後悔している。やり直せるなら高校生活をやり直したい。

そんな日々の中、どうしても地毛で疑われることに納得できず、どうにか自分の思いを外の世界に伝えたくて何も考えずに地元の地方紙の新聞社に投稿した。

細かい文面は忘れてしまったが、

パーマや髪を染める行為が校則違反だというならまだわかるが、髪が茶色ことが校則違反であることに納得できない
学ぶことと髪の色が何の関係があるのか

といった内容だったと思う。
当時はテレホーダイでネットに接続していた時代でもちろんツイッターなんてなかった。
外の世界の大人に問いかけたくて、私は新聞というメディアを選んだ。

その後、新聞社からぜひ掲載したいと連絡をいただき、市民の声を載せる小さな欄ではあったが私の思いが掲載された。
私は何も間違っていないと思っていたし悪いことはしていないと揺らぎない自信があったので、実名で投稿した。


その結果どうなったかというと

担任の若い女性の担任を泣かせてしまった

私の投稿は思いのほか反響があったらしく、瞬く間に学校内に知れ渡り、担任の先生に呼ばれるハメになった。

そこで言われた言葉は

どうして悩み事があるなら相談してくれなかったのか

といった内容だったと思う。


また、他の先生には

●●校生の書く文章じゃない
幼稚だ

なんて言葉も言われた。


今なら大きな声で言える

論点そこじゃねええええ


大人になった今ならわかるが、担任の先生は指導不足などと上の立場の先生からいろいろ言われたのではないだろうか。

私は担任を責めたかったわけでもない。
自分の主張を外の世界に問いたかっただけだ。

私は学校内の大人達の反応にますます学校が嫌いになった。
高校生活が本当に嫌だった。
そして勉強を投げ出してしまった。
それが私の人生の中で一番後悔していることだ。


今回のニュースでまだこんなバカバカしいことが行われているのかと正直悲しくなった。


学ぶことに髪の色も肌の色も人種も関係ない。
多様性を認めず、見た目の差異ばかりを気にして、みな同じように縛りつけようとすることに何の意味があるのだろうか。


もし現役の学生の方がこれを目にしていて、地毛証明書を出せという大人がいる学校に不運にも在籍しているのなら、なんて狭い世界で生きている人たちなんだと鼻で笑ってやり過ごしてほしい。
そんなことに気を揉まれるなんてとても時間の無駄だ。

もっと広い世界を見れるよう、勉強に励んで欲しい。学校なんてとてもとても狭い世界だ。

もし、教育者関係者の方がこれを読んでいるのなら、すぐさま馬鹿げた制度を改革してほしい。
こんな制度を残したままでグローバル化なんて進むわけがない。

大人が子どもに疑いの目を向けるような環境で子ども達が安心して学ぶことができるだろか。

私も今や二児の母である。
子ども達には学校で同じような思いはして欲しくない。
高校進学はまだ数年先の話だか、まだこのような馬鹿げた制度が残っていて子ども達の自尊心が傷つけられるようなことがあったならば訴えることも辞さないだろう。


青春時代の思いが蘇って思わず長文を書きなぐってしまった。
長文乱文失礼しました。